〔第267回　例会〕

日時　2025年5月25日（日曜日）午後13時30分～15時30分
場所　専修大学　神田校舎　7号館764教室(大学院棟7号館7階)
発表　長谷川　雅美氏
題目　川上弘美「離さない」試論――人魚の言葉の行く先
司会　深澤　晴美氏

[概要]
川上弘美「離さない」（「マリ・クレールジャポン」一九九八年五月／『神様』中央公論社，一九九八年九月）は、主人公「わたし」が同じマンションに住むエノモトさんから人魚を預かり、彼とともにその人魚を海に帰すまでの物語である。本発表では、「わたし」とエノモトさんの関係性や人魚の寓意性など主たる先行論の指摘に触れつつ、人魚の発した「離さない」という言葉が人魚を手離すきっかけとなることに注目して読解を試みる。併せて、人魚との生活が浴室に収斂していくことについても言及したい。

テキスト：川上弘美『神様』中公文庫

※令和7（2025）年度の例会及び総会・大会は、諸般の情勢を鑑みまして、原則として対面のみの開催といたします。発表者の発病やコロナの急速な感染拡大等により急遽中止させていただく場合や、ハイブリッド開催に変更する場合もあります。また、会場は専修大学を予定しておりますが、都合により変更させていただく場合もあります。お手数ですが、最新状況は学会ＨＰで必ずご確認いただきますようお願いいたします。